データベースエンジニアになるために文系出身者が覚えるべき用語

データベースエンジニア

文系出身者がIT系の用語を知らない。あるいは、聞きかじりでなんとなくしか理解していない。これはよくある事だと思います。

上司や先輩からの仕事の指示があっても、その情報だけで完遂できることは稀です。

例えば、「クライアントにODBC入れておいて。わからなかったら聞いて。」という指示が出されます。

「クライアント」は「クライアントの要望を聞いた上で・・・」などのようにビジネスの場では仕事を発注してくれたお客様を指します。
ただし、この例のようにユーザが使用するPCをさす場合も多いのです。このため指示を理解するには文脈を読む必要があります。

先の例では「ODBC」というヒントがあります。これはデータベース接続ソフトウエアなので人(お客様)に「入れる」ものではありません。

このため「クライアントにODBCを入れる」は「ユーザが使用するPCにデータベース接続ソフトウエアを導入してくれ」という指示になります。

つまり「クライアント」「ODBC」という用語を理解していないと何をすれば良いかすらわからないのです。

専門用語は上手に使うと指示を短くそれでいて明確に伝えることができるので、現場で多用されます。この記事で基本的な用語から理解していきましょう。

抽象的説明と具象的(具体的)説明

用語を説明するとき2通りの方法があります。

  • 抽象的説明
  • 具象的(具体的)説明

たとえばリンゴを抽象的に説明すると
「くだもので、赤くて、酸味と甘みがある果汁がジューシーで産地が・・・」のように固有の特徴を挙げていきます。

具体的な説明は「たとえば」です。リンゴが手元にあれば「これです」と言えばすぐに理解できます。

外国人に「リンゴを4つに切ってください」とお願いしたら「リンゴって何ですか」と聞かれたとします。そこでリンゴを手に取って「これです」と言えば用は足ります。リンゴを切るのに産地を知っている必要はないですよね。

具体的な説明は多くの情報を必要としない場合非常に有効です。

ハードウェアとソフトウエア

略してハードとソフトという事が多く略記でH/WとS/Wとも書きます。

ハードは言葉のまま固いもののイメージでよいのです。
が、ソフトは言葉の対比で名づけられているので「柔らかいもの」ではありません。
というか柔らかい以前にさわれません。

簡単に言うと

  • ハード:形のあるもの
  • ソフト:形のないもの

といえます。もう少し具体的に解説します。

ハード(ハードウエア)

前の章で抽象的説明と具体的な説明の話をしました。

ハードは先ほど「形のあるもの」と前振りしました。もう少し説明を加えるとITシステム内の「設備」「機械」「装置」「部品」など実態をもつ構成要素といえます。

データベース関連で具体的に言うと、例えばデータベースが動作している機械(サーバ)がこれにあたります。

さらに具体的な視覚的イメージ理解しましょう。例えば
メーカー:DELL 機種名:PowerEdge
メーカー:NEC 機種名:Express5800
メーカー:富士通 機種名:PRIMERGY

これらは代表的なコンピューターメーカーのサーバーなのですが、具体的なモノを指示しても知らないものはイメージできませんよね。

ドラマや映画でサーバールームが映ることありませんか。そこにある黒くてメカメカしいのがサーバーです。

データベースがらみで説明するためハードウエアの例としてサーバーを上げました。

もう少し身近な例だと、パソコンもそうだし、ネットにつなげるためのルーターもそう。パソコンとルーターをつなぐLANケーブルもハードウエアです。

ソフト(ソフトウエア)

広義では情報システム上のハードウエアを除いた部分を言います。
これではイメージがつかめませんね。

狭義にざっくり言うとコンピューター上で動くプログラムです。

つまりパソコンを立ち上げた画面の中にあるものは全部ソフトウエアです。
Windows、chromeのようなブラウザ、メモ帳、圧縮解凍ソフト、全部ソフトウエアでプログラムです。
こう言うと
画面の中全部だよね。
デスクトップ上のアイコンは?
エクスプローラーで見えるフォルダは?
メモ帳で作ったテキストファイルは?

という人がいます。
もちろんこれらはプログラムではありませんが、広義にはソフトウエアです。

これらの指摘はスイカやイチゴは正式には野菜だよね。というのに似ています。
「果物は甘くて食後に食べるやつ、リンゴとかミカンとかイチゴとか」
と考えて困らないですよね。

同じように「ソフトはプログラム」と考えて問題ないのです。

もちろん情報処理関連のテストを受ける時は正しい定義を覚える必要がありますが、とっかかりのイメージとしては「ソフトはプログラム」でいいと思います。

OS(オペレーティングシステム)とアプリ(アプリケーション)

ソフトウエアにはOSとアプリがあります。厳密には中間的なミドルウエアもありますが話を単純化するためにここでは扱いません。

例外をすべて説明しだすと混乱するからです。

パソコンを使う時どうしますか。そう、まず電源を入れます。そうするとOSが起動します。そうです。Windowsであったり、Linuxであったり、Macであったり、これらがOSです。
スマホであれば、iPhoneの電源入れるとリンゴマークでますよね。それiOSの起動中です。

アプリはパソコン上で何かしようと思ったときに起動するプログラムです。yahooニュースを見るためにブラウザを起動しますよね。ブラウザはアプリです。
メモ帳もアプリです。サーバー上で動作するデータベースのプログラムのアプリです。

起動したらログインします。これは知らない人に使われないようにするOSのセキュリティ機能ですね。

プログラムを使う時どのようにしますか。

パソコンでyoutubeを見るとき、ブラウザを立ち上げます。
ブラウザはデスクトップのアイコンをダブルクリックして起動しますよね。
つまりマウス(ハードウエア)を操作して、ブラウザを起動する指示をしているわけです。

OS(オペレーティングシステム)

OSって例えば、WindowsやLinux、MacOSのことだよね。
はい、最初はその認識で構いません。もう少し説明すると

OSはユーザやアプリにサービスを提供します。
OSはアプリやユーザとハードウエアの仲立ちをします。

何のことかわかりませんよね。
以下、パソコンを使う中でのOSの役割について触れていきます。

パソコンを使う時を思い浮かべてください。
さっき電源は入れましたよね。
OSが起動したらログインします。これは知らない人に使われないようにするOSのセキュリティ機能です。
つまりOSはセキュリティサービスを提供しているということですね。

マウスを動かすと画面上のポインターが動きます。マウスの動きがユーザにわかるように画面に出力しているのです。マウス(ハードウエア)と

プログラムを使う時どのようにしますか。
パソコンでyoutubeを見るとき、ブラウザを立ち上げます。
ブラウザはデスクトップのアイコンをダブルクリックして起動しますよね。
OSはマウス(ハードウエア)をダブルクリック受取り、ブラウザ(アプリ)に起動指示をしているわけです。
つまり、ハードウエア(マウス)とアプリ(ブラウザ)の仲立ちをしているわけです。

アプリ(アプリケーション)

アプリって例えば、ブラウザ、メモ帳、エクセルのことだよね。
はい、最初はその認識で構いません。もう少し説明すると

アプリはユーザがやりたいことに特化した専用プログラムです。

パソコンを使うには目的があるはずです。

例えは、メールを出す時の下書きを「メモ帳」作成するとします。

以下、OSとアプリの関わりについて説明します。

例えは、メールを出す時の下書きを「メモ帳」作成するとします。

Windowsのスタートアイコンをクリックし「Windowsアクセサリ」ー「メモ帳」と選び、クリックします。
ここまでのマウスの動きやメニュー構成を表示、さらに「メモ帳」の起動はOSがやっています。

「yahooニュースをみる」

そのためにはブラウザを立ち上げると思います。つまりインターネットで記事を見るための専用プログラムがブラウザでありアプリです。

Yahoo!のサイトからインターネットを通じて情報を取ってこなくてはなりません。

データベースとデータベース管理システム

データベースは
お互いに関連しあうデータを一定の形式で作成し整理統合し管理されたデータ群を言います。

データベース管理システムは
データベースを運用管理していくためのシステムです。

ちっともわかりませんね。

データは「本」であり
データベースは「図書館」です。
データベース管理システムは「図書館の司書」です。

以下にデータベースを図書館に例えた例で説明します。

データベース

図書館では本をジャンル別に本棚に整理されています。利用者が使いやすいように
データベースもデータを整理格納しています。

データベースで顧客の住所を検索する作業と
図書館で「吾輩は猫である」を探す作業は同じようなものです。

データベース検索と図書館の本探し

図書館では本がジャンルごとに本棚に収まっています。
「吾輩は猫である」を探す時、日本文学の本棚をみて著者ごとに五十音順に並んでいるので
あいうえお・・・な「夏目漱石」を見つけてその中に、あいうえお・・・わ「吾輩は猫である」を見つける事ができます。

次に実際のデータベース「顧客データベース」を考えてみましょう。
東京の金融業いろは商会に請求書を送付するために住所が知りたいとします。
※いろは商会は架空の会社です。

こうイメージしてください。図書館に「金融業」という本棚があり所在地ごとに五十音順にあいうえお・・・と「東京」
をみつけ、その中に「いろは商会」という本があるのです。

顧客名が「いろは商会」とわかっているので探すのは容易です。
これは図書館で「吾輩は猫である」を探すために本の背表紙すべてを確認する作業と同じです。

データベースのイメージがつかめましたか。

データベース管理システム

データベース管理システムはデータそのものではなく
データベースを構築・管理・運用するための仕組みです。

先ほどの例で
データベースがあれば顧客の住所を検索できました。同じように
図書館があれば「吾輩は猫である」を借りることができました。

図書館という建物は作れても、どんな本をどのように整理して棚に並べるかを決めて
実際に本を購入して棚に配置する。ことをしなければ本は探せません。

データベースも同じです。サーバーを購入してもどんなデータをどのように整理して格納するか
決めなくてなりません。これはデータベースエンジニアが行いますが、その設計に従って
データを整理格納するのがデータベース管理システムです。

新しく購入した本は決められた整理方法で図書館のしかるべき棚に置くのは司書さんです。
新しい顧客情報をデータベースのルールでデータベースのしかるべき場所に格納するのがデータベース管理システムなのです。

まとめ

今回、大きな概念から小さな概念へと説明をいたしました。
「ハードとソフト」、
「OSとアプリ」、
「データベースとデータベース管理システム」

大切な概念なのでしっかり理解しましょう。

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